東京都では、東京都グリーン購入基本方針及び東京都グリーン購入ガイドを策定し、環境に配慮した調達を推進。本ガイドは、毎年度改訂される国のグリーン購入基本方針を踏まえ、都を取り巻く状況等も鑑みながら、独自の内容を定めています。近年は、プラスチック対策が世界的な課題となっていることから、ワンウェイプラスチックの削減等についてより強化した基準を盛り込んでいます。
これらの取り組みを効果的に進めるために、都庁内で毎年グリーン購入に係る説明会を開催しているほか、各局の調達目標の設定や達成状況等の把握、これらを踏まえた取り組みの強化といったPDCAサイクルに則った運用を実施。さらに、ガイドの内容を充実させ、かつ実効性を高めるため、毎年度改訂を行う際には各部署へ意見照会を行っています。
後述する「ゼロエミッション東京」の実現に向けては、都民や事業者からの共感と協働を得ることが必要です。「隗(かい)より始めよ」の意識のもと、都庁の率先行動としてグリーン購入に取り組み、公共調達による脱炭素化を推進していきます。
グリーン購入法適合商品の拡大掲載で、
「グリーンステーション・プラス」は一層活用の幅が広がるのでは。
東京都におけるグリーン購入ガイドも、国のグリーン購入基本方針に準じている項目が多くあります。「グリーンステーション」は、グリーン購入法適合についても明記されていることから、カタログを各所管に配布し、物品調達の際にこれらを参考に商品の選定等を行っています。
このたび「グリーンステーション・プラス」としてリニューアルされ、グリーン購入法適合商品の情報について拡大掲載されたことで、より一層活用の幅が広がるのではないでしょうか。グリーン購入に向けた取り組みをより一層推進できるよう、今後も「グリーンステーション・プラス」を庁内で効果的に活用したいと思います。
経験したことのない暑さや豪雨の発生など、気候変動がもたらす影響は深刻さを増しており、私たちは今、気候危機に直面しています。東京都では、こうした状況を踏まえ、2019年12月、2050年までの脱炭素化を目指す「ゼロエミッション東京戦略」を新たに策定するとともに、気候危機に立ち向かう行動をより強く表明するために「気候危機行動宣言」を行いました。
本戦略では、3つの視点を基本的な考え方とし、2050年に向けたビジョンと具体的な取り組み、ロードマップをまとめています(上の囲み参照)。
私たちの生活とCO₂の排出は密接に関係しており、一人ひとりの行動がCO₂の削減に大きな影響をもたらします。皆様の共感と協働をいただきながら、共に、ゼロエミッション東京の実現へ向け行動を進めていきます。
今後は、健康や環境、経済など都民生活を脅かす様々な危機への対応力を高めながら、持続的に成長する都市づくりが不可欠であり、それに向けた都市生活、経済活動へと社会変革する「サステナブル・リカバリー」を目指していく必要があります。東京都は、本戦略に掲げた施策をバージョンアップしながら、災害や感染症に立ち向かう強靭で持続可能な都市を構築していきます。